
長野県佐久市は標高約700メートルに位置し、冬季には氷点下を記録する寒冷地です。このような環境下でも土木工事を安全かつ確実に進めるには、雪道対策や寒中コンクリート技術など専門的な知識と経験が不可欠です。本記事では佐久市における冬季土木工事の技術と安全配慮について、現場の実情を踏まえて詳しく解説します。
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長野県佐久市に拠点を構える成康建設株式会社は、河川工事・道路工事・造成工事・外構工事・基礎工事・解体工事など各種土木工事を手掛けております。東信地区や北信地区で培った豊富な経験と専門知識で、冬季においても安全で高品質な施工を実現しています。
佐久市の冬季気象条件と土木工事への影響
佐久市の冬季気温と降雪の特徴
佐久市は標高約700メートルに位置する高原都市で、冬季は厳しい寒さに見舞われます。気象庁のデータによると、2月の最低気温は氷点下4度程度まで下がり、東京都心と比較すると約8度も低い気温です。日中でも10度を下回る日が続き、16時頃から急激に冷え込むのが特徴です。一方で、佐久市は晴天率が高く、雪が降っても比較的早く溶けることが多いため、降雪量自体は軽井沢などの周辺地域と比較すると少ない傾向にあります。
低温環境が土木工事に与える影響
冬季の土木工事では、低温による様々な影響を考慮する必要があります。まず、コンクリートは氷点下0.5度から2度で凍結し始めるため、打設後の養生管理が極めて重要です。また、路面の凍結により転倒事故のリスクが高まるほか、重機や車両のスリップ事故も発生しやすくなります。さらに、作業員の身体機能が低下しやすく、特に朝の冷え込みが厳しい時間帯は注意が必要です。
雪道での安全対策と現場管理

凍結路面での転倒防止対策
冬季の建設現場では、転倒災害が特に多く発生します。厚生労働省のデータによると、1月の労働災害発生件数は他の月と比較して大幅に多く、その多くが転倒によるものです。対策としては、現場内の通路に融雪剤を散布する、滑りにくい安全靴を着用する、段差や側溝が積雪で隠れないよう標識を設置するなどの措置が有効です。また、水たまりや氷は放置せず、その都度除去することも重要です。
作業前の危険予知活動
冬季特有のリスクを考慮した危険予知活動の実施が不可欠です。作業開始前には必ずKY活動を行い、凍結箇所の確認、気象情報の共有、緊急連絡体制の確認を徹底します。悪天候時には作業を中止する判断も重要で、大雪や低温に関する気象情報を常に把握し、労働者と情報を共有します。
冬季の建設現場では、気象情報に十分注意し、悪天候時には作業を中止することが基本です。また、作業開始前のKY活動では冬季特有の要因を必ず考慮し、凍結路面での転倒、車両のスリップ、法面の凍結融解による崩壊など、想定されるリスクを洗い出して対策を講じます。
寒中コンクリートの施工技術
寒中コンクリートとは
日平均気温が4度以下になることが予想される場合、寒中コンクリートとしての施工が必要です。通常のコンクリートは低温環境下で水和反応が遅延し、凝結が遅れるとともに強度発現も遅くなります。さらに、コンクリート中の水分が凍結すると体積が膨張し、内部組織が損傷を受けて強度や耐久性が著しく低下する凍害が発生します。
打設時の温度管理と養生方法
寒中コンクリートの打設時には、コンクリート温度を5度から20度の範囲で管理します。通常期は設計基準強度20N/mm2程度のコンクリートを使用しますが、冬季は打設時に30N/mm2、2週間以内に20N/mm2の強度に到達するよう強度を高めた配合を使用します。また、AE剤やAE減水剤を使用したAEコンクリートを原則とし、耐凍害性を向上させます。打設後は外気温が5度以下にならないよう、ブルーシートで簡易テントを作り、その中でヒーターを使用してコンクリートが凍結するのを防ぎます。
重機・車両の冬季管理と運転対策

作業車両の冬季メンテナンス
冬季は重機や車両のメンテナンスが特に重要です。作業開始前には必ず車両の点検を行い、付着した氷塊を除去してから作業を開始します。フロントガラスやリヤガラスの熱線に異常がないか確認し、視界を十分に確保します。また、冬用タイヤやタイヤチェーンの装着状態を日々点検し、エンジンオイルやバッテリーなど寒冷地仕様の整備も怠りません。
雪道での安全運転ルール
雪道での運転は、急発進・急加速・急停止・急ハンドルなど「急」のつく運転を避けることが基本です。凍結時は特に車間距離を意識し、交差点などでは減速して進入します。国土交通省関東地方整備局の資料によると、橋の上は構造的に雪が積もりやすく凍結しやすいため、特に注意が必要です。また、運転者に対しては安全運転教育を徹底し、時間に余裕を持って行動することを周知します。
作業員の健康管理と防寒対策
低温環境下での健康リスク
低温環境下での作業は、体調不良や凍傷などのリスクが高まります。特に高年齢労働者は、低温により身体機能がさらに低下しやすいため、適切な防寒具の着用と体調管理が不可欠です。作業開始前には職場運動を行い、筋肉硬化による動作の鈍化や腰痛を予防します。
作業開始前の体調確認
冬季は作業員の健康状態をより細かく確認する必要があります。朝礼時に体調確認を実施し、体調不良の兆候がある場合は無理をさせず休ませることが重要です。また、作業場内の室温の適正化に努め、休憩時には温かい飲み物を提供するなど、作業員の健康を第一に考えた現場管理を行います。
転倒災害防止
対策:滑りにくい安全靴の着用、通路への融雪剤散布、照明の確保
注意点:小さな歩幅で足裏全体で着地し、ポケットに手を入れたまま歩行しない
交通労働災害防止
対策:冬用タイヤ・チェーンの装着、車間距離の確保、時間的余裕の確保
注意点:急発進・急ブレーキを避け、凍結しやすい橋の上では特に減速
凍害防止
対策:寒中コンクリートの使用、養生温度5度以上の確保、保温シート設置
注意点:打設時の気温管理徹底、材料の加熱方法の適正化
「参照:厚生労働省 建設業における積雪・凍結時の労働災害防止対策」
成康建設の冬季施工体制

成康建設株式会社では、16名の従業員が一丸となって冬季の厳しい環境下でも安全で確実な施工を実現しています。在籍する土木施工管理技士をはじめとする有資格者が、各現場で適切な安全管理と品質管理を徹底しています。気象情報の共有、作業前のKY活動、適切な防寒対策など、冬季特有のリスクに対応した施工体制を整えています。公共工事・民間工事を問わず、河川工事・道路工事・造成工事・外構工事・基礎工事・解体工事など幅広い工事において、季節を問わず高品質な施工をご提供しております。
まとめ
佐久市における冬季土木工事は、低温環境下での凍結・積雪対策、寒中コンクリート技術、作業員の安全管理など、専門的な知識と経験が求められます。転倒災害や交通労働災害を防止するための安全対策、コンクリートの凍害を防ぐための温度管理、重機・車両の適切なメンテナンスなど、あらゆる面で冬季特有の配慮が必要です。成康建設株式会社では、これらの技術と安全配慮を徹底し、冬季においても地域のインフラを支える確かな施工品質をお届けしています。
執筆者プロフィール:成康建設株式会社 代表取締役 小山康弘
土木工事業に従事して15年以上の経験を持ち、長野県佐久市を拠点に東信地区・北信地区で多数の土木工事を手掛けてきました。冬季の厳しい環境下での施工実績が豊富で、寒中コンクリート技術や雪道での安全管理に精通しています。公共工事・民間工事を問わず年間を通じて安定した受注量を誇り、地域のインフラ整備に貢献しています。






